フォトウェディングってどうなの?結婚式や前撮りとの違いを解説
新型コロナウイルスによるパンデミックの影響によって、結婚式をしたくてもできなかった…そんなカップルが増えています。
自粛生活が明けて外出できるようにはなったけれど、いまだ大勢の人との接触を気にされる方が多いのも事実。先の見えない中で、無理にゲストを招いても困らせてしまうのではないかと、挙式の中止を決断した方もいるのではないでしょうか。
そんなカップルに選ばれているのがフォトウェディングです。カメラマンとスタイリストといった最小限の人数で行えるので、コロナ禍の数年も人気があります。
ここ数年は、フォトウェディングと新婚旅行を兼ねてロケへ出向くカップルも多くなってきました。
ここでは、フォトウェディングについて、基礎知識やメリット、大まかな費用、おすすめのロケーション先をご紹介します。
結婚式を挙げるタイミングを逸してしまった、結婚式までの間、写真だけでも撮っておきたいカップルにも参考になる情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
フォトウェディングとは
フォトウェディングとは、結婚の記念に挙式や披露宴を行うのではなく、ウェディングドレスやタキシード、白無垢や紋付袴を着て写真撮影することです。写真だけの結婚式やフォト婚などとも呼ばれます。
自分たちが好きな衣装を着て、好きな場所で撮るので自由度が高いのが特徴。スタジオ撮りに限らずロケーションフォトも人気で、公園やビーチ、街中など、2人の思い出深い場所で撮るカップルも多くいます。
前撮りとの違い
結婚式の前撮りは、結婚式や披露宴を控えたカップルが、挙式の日取りとは別に前もって写真を撮ることです。それに対し、ウェディングフォトは式を挙げなくても撮影できます。もちろん、式をひかえたカップルが、別撮りでロケーションフォトを撮るケースもあります。
また、前撮りは結婚式のプランに含まれていることが多いですが、フォトウェディングは撮影する人を自分たちで選べるのが特徴的です。
フォトウェディング専門のスタジオや業者もさまざまで、好みやイメージに合った写真を撮ってくれそうな業者を2人で探す楽しみもあります。
フォトウェディングのメリット
費用を抑えられる
結婚情報誌「ゼクシィ」が2021年に行った調査によると、フォトウェディングの撮影費用の平均は、スタジオ撮影で17万8,000円、ロケーション撮影の平均費用は18万1,000円でした(全国推計値)。
予算を抑えたケースでは、5~10万円未満で撮影を行ったカップルもいるようです。
一般的なゲストを招く結婚式で、挙式と披露宴を行った場合の総額費用平均は首都圏で323万円6,000円、全国平均では292万3,000円です。
結婚式では挙式費用と披露宴の会場費に加え、ゲストの飲食費用、引き出物やギフトなどもかかります。ご祝儀や周りからの援助があるため全額自己負担とはいかないまでも、40~60人分のゲストを招く予算が必要です。
このように、挙式や披露宴を行う際には多額の費用が必要ですが、フォトウェディングだけにすれば、かなり予算を抑えられることが分かります。
準備に手間や時間がかからない
結婚式を挙げる場合、ドレス選びや式場選び、ゲストの招待などに準備期間が必要です。それに比べてフォトウェディングは、撮影場所とドレスを選べば良いだけなので準備に手間や時間がかかりません。
誰を招待するかを考えたり席次を決めたりするのに、頭を悩ませる必要もないでしょう。日取りにもしばられないので、自分たちの好きなタイミングで撮影できます。
気兼ねなく行える
結婚式の場合、親戚や目上の方々、職場の上司や同僚など、さまざまな間柄のゲストが訪れます。そのため、招待した方々に失礼がないよう終始気を遣わなくてはなりません。
フォトウェディングなら2人だけでの撮影なので、人に気を遣う必要もなく自由に行えます。
誰かに気を遣うことなく、自分たちだけで記念を残したいのが目的であれば、フォトウェディングは最適と言えます。
フォトウェディングに向いている人
挙式や結婚式をする予定はないけれど、記念になるイベントは行いたいというカップルにおすすめです。また、結婚式を挙げる費用を節約したい方や予算がない方、時間や手間を省きたいカップルはフォトウェディングを選ぶ傾向にあります。
また、いつかは式を挙げたいけれど新婦が妊娠中で体調が安定しない方、コロナ禍など世の中の状況的に今は挙げられないという方にも選ばれています。
結婚式と両方やるのもOK!
フォトウェディングは自由度の高いイベントです。スタジオやロケ先を変えて何度撮ってもかまいませんし、「結婚式もフォトウェディングもどっちも楽しみたい!」といった場合にももちろん利用できます。
「ウェディング」とはいえ、厳格なしきたりやルールがあるわけではないので、2人で自由に決められるのが魅力です。
フォトウェディングを撮る場所
フォトウェディングは、基本的に公共の邪魔にならない場所であればどこでも撮影できます。せっかくの撮影ですから、雑誌やSNSに載っているような、雰囲気のあるおしゃれな場所で撮りたいですよね。
ここでは、フォトウェディングがキレイに撮れる人気の撮影場所をまとめました。
海・砂浜
澄み切った空と太陽の光でキラキラ輝く海。白いウェディングドレスとタキシードが、青のコントラストに映える絶好のロケーションです。
エメラルドブルーが美しい夏の海は特に人気ですが、季節を問わず青い海を臨める沖縄では、年間を通して多くのカップルがロケーションフォトに訪れています。ドレスアップした2人が、砂浜で手をつないで歩くだけで絵になりそうですよね。
日中はもちろん、朝や夕方など時間帯を変えれば、違った雰囲気の写真を撮影できます。
緑地・公園
公園の木々やきれいに整えられた芝生の緑も、ウェディングドレスが映えるスポット。ナチュラルであたたかな雰囲気の写真を撮影できます。
グリーンは白無垢や紋付き袴も映えるので、和装のフォトウェディングを撮影したいカップルにもおすすめです。
ロケ先に日本庭園などを選べば、いっそう風情を感じられる写真が撮れるでしょう。
また、花々や紅葉など、季節を感じられる写真になるのもポイント。記念として撮影したシーズンが分かるようにしたい際にも最適です。
チャペル
ステンドグラスの窓にヴァージンロードの赤が美しいチャペル。ウェディングドレスと言えばチャペルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
2人きりのチャペルでの撮影は、開放的ながらも神秘的な雰囲気を醸し出せます。
日本のチャペルは結婚式場に併設されていることが多く、ウェディング用にデザインされているため、きっとフォトジェニックな写真が撮れるでしょう。
建物内なので天候に左右されることなく、雨の日でも撮影を行えます。
ただし、チャペルは結婚式に使われることも多いので、撮影の際には日程の調整が必要です。人気のスポットだと予約が必要な場合もあります。
神社
和装のフォトウェディングを希望する多くのカップルが選ぶのが、神社での撮影です。
鳥居や和の建造物、日本庭園などに囲まれるため、自然と周りの雰囲気に溶け込んだ写真を撮影できます。
大人っぽくて落ち着いた写真を残したい方や厳かな雰囲気の写真にしたい方は、神社を選ばれると良いでしょう。
フォトウェディングまでの流れ
業者・スタジオを探す
まずはスタジオや業者を探します。人気のシーズンや予約状況によって異なりますが、撮影の3か月前までには探しておくのがおすすめです。
さまざまなコンセプトやテーマを持つスタジオがあり、カメラマンによっても仕上がりが異なります。公式サイトやSNSでウェディングフォトの事例が紹介されているので、写真をチェックして自分たちのイメージに合ったところを探してみてください。
プラン・料金を確認する
一般的に、フォトウェディングのプランには衣装レンタルと撮影、着付、ヘアメイクが含まれています。
ただし、プランや料金はスタジオによってさまざまですので、業者ごとにチェックしましょう。
また、スタジオや業者によってフォトウェディングの費用は異なりますし、ロケ場所やレンタルする衣装によっても料金が変わります。
節約を目標にしている方は、料金も比較しながら予算に合った業者を選ぶと良いでしょう。
場合によっては出張料金がかかることもありますので、土壇場のトラブルを回避するためにも事前にしっかり確認してください。
予約・打ち合わせ
撮影を依頼する業者が決まったら、予約して撮影日程を決めていきます。撮影当日までの間に打ち合わせが行われるので、担当者と話し合いながら当日までの細かな予定をすり合わせましょう。
ロケ撮影の場合はロケーションや衣装を決め、撮影日までの準備に入ります。
どうしてもスタジオへ出向くのが難しい場合、オンラインで対応してくれる業者もあります。
雨天時の対応をチェックする
晴天の日の撮影を望まれている方は、雨や雪が降ってしまった場合、どのように対応なるのかを確認しましょう。雨天時に強行するのか、別日に撮影をし直してくれるかは事前に把握しておきたいところです。雨天時に備えて、候補日をいくつか話し合ってくれる業者だと親切ですね。
撮影当日
いよいよ撮影です。撮影に使う小物などはスタジオ側で用意されていることが多いですが、自分たちで持参したい場合は、当日までに準備しておきます。
できれば、結婚指輪も間に合わせて用意しておきたいところです。結婚指輪を販売しているところによっては購入から納品まで1か月程度かかる場合もあるので、時間に余裕を持って準備しておくと良いでしょう。
写真選定~納品
撮影が終わったら、気に入った写真をいくつか選定して納品を待ちます。最近では、多くの業者がフォトアルバム以外にもデジタルデータを渡してくれることが多いです。希望のデータ形式があれば、事前に伝えておくと対応してくれることがあります。